三菱一号館美術館で開かれている、プラド美術館展に行ってみました。
プラド美術館と言えばスペインを代表する巨大な美術館。一方会場の三菱一号館美術館は雰囲気はあるものの面積的にはそれほど大きくない所。なので名作が移動にカイする、という感じの展覧会ではありません。どちらかというと小ぶりな作品が多いのですが、そこは流石プラド美術館。歴史の厚さを使って通史的に絵を見せていました。
言ってみれば、「小規模絵画によるスペイン絵画500年史」。各時代に好みの絵がありましたが、やっぱグレコ凄いわ〜というのが一番の感想でしょうか。
って、これで感想を終わるのも何なので、好みの作品を上げておきますね。
- 02聖カタリナの伝説の画家[1470 年頃-1500 年に活動] 「聖母の婚約」(表)「苦しみのキリスト」(裏)
- 板の裏表に油彩で作品が描かれていますが、油彩なのに色がしっかりとしているのは凄いです。あと、聖母の後ろの司教さんの衣装が細かいのが、いかにも15世紀的だなと。
- 04ハンス・メムリンク「聖母子と二人の天使」
- これも15世紀の作品。草原の聖母子という感じですが、マリアさまの赤い衣がまぶしいです。
- 14エル・グレコ「受胎告知」
- グレコきた〜。流石グレコで、小さい作品の中にも情報量が多いし、服のひだも細かいし。技術あるなぁ。
- 42バルトロメ・エステバン・ムリーリョ「ロザリオの聖母」
- 今回の展覧会では珍しく大きめな作品。およーふくの色で聖母と判りますが、顔の表情が写実的なのもあって、普通の母子に見えますな。それと、背景の黒が母子を浮き上がらせていて印象的になってます。
- 53,54ヘンドリック・ファン・ステーンワイク「聖ペテロの否認」「大祭司の家の中庭のイエス」
- この作品、天井のアーチと陰影が素晴らしいです。
- 64ルカ・ジョルダーノ「スペイン王妃マリアナ・デ・ネオブルゴ (ノイブルク)騎馬像」
- 馬に乗った王妃さま、かっこいい!(って、感想それかよ)
- 73マリアノ・サルバドール・マエーリャ「乗船 」
- なんかご婦人が渡し船に乗ろうとしている場面のようですが、白いドレスがまぶしいですね。この頃の人のおよーふくは、ふりふりっとしていて好きよ。
- 97マリアノ・フォルトゥーニ・イ・マルサル/ライムンド・デ・マドラーソ・イ・ガレータ「フォルトゥーニ邸の庭」
- これは印象派ですね!という感じの、色を混ぜないで明るさを強調する描き方。流石南の方だけあって、絵を見るからに日差しが強そうです。
- 100ビセンテ・パルマローリ・ゴンサレス「手に取るように」
- なんかこういう、白っぽい空の元で人が立っている構図って、なんかよく見かける気がするな。双眼鏡を持つ娘さんが、かなり色白なのが目立ちますが、それもあって白いですな、画面が全体的に。
- 101フランシスコ・ドミンゴ・マルケース「眠る猫の頭部」
- ねこーねこー(をぃ)。そんなに可愛いねこじゃ無いですが、ねこが描かれているだけで、この画家はいい人なんだろうなぁと(ゑ?)