月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

静嘉堂文庫美術館の饒舌館長ベスト展と明治美術狂想曲をはしごする

5月21日、日曜日。

昨年、世田谷から丸の内に移転したはずの静嘉堂文庫美術館ですが、5月20日から28日に世田谷の展示施設を再稼働して展覧会をやっています。
その名も「饒舌館長ベスト展」。
なんでも静嘉堂文庫美術館の河野元昭館長が80歳の傘寿、かつ館長就任8年になるのを記念して河野館長お気に入りの作品を18点(+副館長セレクトの江戸時代の工芸作品が友情出演で5点の計23点)、(休館日を除いて)8日間だけ展示するというもので、企画を聞いてるだけで楽しくなる展覧会です。

これを行かない手はないということで、二子玉川からバスに乗ってやってきました世田谷・岡本の静嘉堂文庫へ。

緑のアプローチが懐かしくも心地良いですねぇ。

あーこの建物も懐かしですねぇ。

展示のほうは河野館長お薦めというだけあって江戸絵画の名品や意外な作品が揃ってました。

酒井抱一の作品が3点ありましたが、どれも画風が違っていて結構多彩。
波図はアクションペインティングかと思う力強さ、絵手鑑が何でも描けますのアピールで驚かされますし、俳諧に関する作品もあって、いかにもマルチタレント抱一さん!です。

さらに鈴木其一さんは琳派作品でなく肉筆浮世絵が展示されていたり、なんとも作品が多彩です。
流石、饒舌館長セレクトです。

あと俵屋宗達の国宝「源氏物語関屋澪標図屛風」がありまして、この作品は好きなので、空いてる中で見られてラッキーでしたわ。


世田谷の静嘉堂文庫美術館を見た後は、せっかくなので静嘉堂文庫美術館をはしごしようと丸の内の静嘉堂文庫美術館にやってきました。

こちらの静嘉堂文庫美術館では明治美術の展示でした。

展示室内の作品は写真撮影不可でしたので写真はありませんが、暁斎さんの地獄極楽巡りは細い線で沢山描き込まれている鮮やかな作品ですが、なんか閻魔様が酔って踊ってたり、楽しそうです。
今尾景年の屏風は古典的な水墨画の山の描き方をしてるところがある一方、空気遠近法もあって、なるほど近代を感じたり。

ちなみに中央ロビーにある作品は撮影可能でした。

ところで曜変天目さんは今回は第2室に展示されていましたが、細長い部屋で壁一列に展示ケースがあるという作りの部屋の、展示ケースでない壁の中央にポツンといるものだから見落としている方が多数いまして……。
あれを見落としてはもったいないので気を付けましょう。


静嘉堂文庫あとは、ちょっと丸の内をお散歩して。
閉館中の三菱一号館美術館のまえはすっかり薔薇の園でした。

そして東京駅の八重洲中央口では、空也上人大集合とは何ぞや……

これを見てJR東海の「そうだ京都行こう」の宣伝だといわれても、空也上人がたくさんいるビジュアルが強すぎて……