月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

2010年度の国立博物館での入場者数

独立行政法人国立文化財機構のページに昨年度の評価結果が出ていました。まだお金に関するところが定まっていないので正式の公開ではないようですが、私が好きな、通常展や特別展の入場者数に関する評価はもう発表されていたので、ちょっと引用してみたいと思います。


参考:2009年度の入場者数分析駄文 2007年度の入場者数分析駄文


先ずは、通常展の入場者数から。

博物館名 H19 H20 H21 H22
東京国立博物館 334,297人 412,675人 330,536人 373,068人
京都国立博物館 165,080人 141,965人 0人 0人
奈良国立博物館 131,336人 112,849人 136,672人 71,566人
九州国立博物館 341,282人 241,423人 544,661人 274,545人

京博と奈博は、通常展の展示スペースで改修工事をしていた関係で、入場者数が減っています。通常展の入場者数は特別展での数に左右されてしまう傾向なので、どうも評価がしにくいです。通常展も面白いですから、皆さんみましょうよ、ね。


つづいて特別展の入場者数です。

館名 特別展名 目標 実績
東博 細川家の至宝 16万人 182,470人
東博 誕生!中国文明 22万人 105,538人
東博 東大寺大仏 42万人 232,791人
東博 平山郁夫と文化財保護 18万人 188,402人
京博 長谷川等伯 13万人 244,347人
京博 上田秋成 2万人 21,705人
京博 高僧と袈裟 2万人 19,297人
京博 筆墨精神 3万人 37,535人
奈博 遣唐使 12万人 202,166人
奈博 至宝の仏像/仏像修理百年 1万人 81,342人
奈博 第62回正倉院展 18万人 294,804人
九博 パリに咲いた古伊万里の華 5万人 84,738人
九博 馬 アジアを駆けた二千年 5万人 42,022人
九博 誕生!中国文明 9万人 53,409人
九博 ゴッホ 11万人 354,311人

東博、九博とも、「誕生!中国文明」の外しっぷりが激しいです。確かに私も、展示ケースや照明が良かったのは覚えていますが、宣伝は東博はヒヨコが謎だったし、九博は怖すぎたし、宣伝で行く気になる人は少なかったかも。あと、中国の仏教美術に興味がある人は多いけど、中国美術そのものに興味がある人は意外と多くないのも、入場者数が少ない原因かも知れません。
あと、東大寺大仏は明らかにネーミングミスでしょう。誰だって、大仏が東博まで歩いてこないことは判っているので、ちょっと展示内容が想像しにくかったです。


しかし、こう並べてみて、一番入場者数が多かったのが九博のゴッホ展というのは、何とも釈然としないものを感じてしまいます……。
今年は、写楽は20万人を越えたような気がしますし、次の空海立体曼荼羅も人が入りそうです。秋の法然と親鸞は宗門の方々が来て下さるでしょうし、もう少し入場者数が増えると思うのですが、どうでしょうか……。