1月15日の日、ホキ美術館に行った帰りに千葉市美術館のギッターコレクション展に行ってきました。
ギッターコレクションはニューオーリンズ在住の収集家が集めた日本絵画のコレクション。なんでも米軍の医師として日本に来ているときに為替相場が有利なのを利用して買いあさったとか。アメリカの美術品を買うなら円高の今がチャンスかもしれません。
それはともかくとして、このコレクション、面白い絵を中心にアツえたのかと思うほど、見ていて楽しい作品が多いです。
そんなわけで、気に入った作品を幾つかあげてみます
- 伊藤若冲「白象図」
- 細長い掛け軸いっぱいに描かれた象さん。左右の端は画面に収まってません。いきなり最初からネタ絵です。
- 徴翁文徳「龍虎図」
- 左隻に龍、右隻に虎。この虎の鳴き声は多分ニャーでしょうと感じてしまうかわいい虎。あきれて龍が一歩引いてるように見えます。
- 俵屋宗達「鴨に菖蒲図」
- おお、鴨が飛んでます。翼を広げて飛ぶ鴨を1羽だけ写実的に絵にするなんて、宗達さんらしいです。
- 酒井抱一「秋冬草花図」
- 紅葉のところははっきりとした朱で描かれているのに、葉っぱは垂らし込みの技法で淡めに描かれている対照が好きです。
- 鈴木其一「蓬莱山図」
- 其一さんらしい。楚々としてデザイン的な感じ。しかし、蓬莱山ってこんな山だったっけ?。海に浮かぶ岩礁みたいなんですけど。
- 中村芳中「月次草花図」
- たらしこみすぎの中村芳中さんらしいところが魅力かと。
- 白隠「はまぐり観音図」
- 白隠の観音、蛤観音です。墨絵なのに色白と感じてしまうのが素敵だわ。
- 白隠「一富士二鷹三なすび図」
- 富士は1つ、鷹は羽が2つ、ナスは3つ(1つは白ナス)。ネタ絵でございますわね……
- (伝)土佐大橡元庸「洛中洛外図」
- 右隻は大堰川から金閣まで。左隻は御所から清水まで。
- 作者不詳「源氏物語(夕顔・浮舟)図」
- 夕顔と浮舟が1つの屏風って一体……
いかんな、作品の感想からして、ネタ絵を楽しんでいる感じしか出てきません。
この展覧会、この後は静岡、京都と巡回しますので、もう1回くらい行きたいところです。