月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

暮らしと美術と高島屋展@世田谷美術館

世田谷美術館で23日まで開かれている「暮らしと美術と高島屋」に行って来ました。
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高島屋は京都が発祥の地だったというのと、江戸時代の末期に創業したので(明治時代を基準に見ると)伝統を持ってなかったことが影響しているのだと思いますが、明治時代以降最近まで文化の牽引役として京都を引っ張っていたのです。そんな高島屋が持っている美術工芸品を見ていこうという展覧会です。

似たような趣旨の展覧会としては、2010年に京都市美術館であった「高島屋百華展」が有りましたし、難波の高島屋史料館は年中そんな展示をしているわけで、どう差別化をしているか、興味があります。


展示は、前半は高島屋の持っている美術作品、後半は百貨店とディスプレイという感じでした。
で、前半の方は、更に洋画、日本が、染色、工芸と別れてます。
洋画では岡田三郎助の「支那絹の前」が、洋画とは思えない着物の柄の細かさに圧倒されます。
そして日本画では北野恒富の「婦人図」。肌の白さに引きこまれそうになります。
また染織からは世界三景雪月花の下絵が来てました。下絵でも竹内栖鳳さんはじめ錚々たるメンバーが描いたもので、超大型かつ細かい作品でいい作品なんですが、高島屋百華展で見た時に比べると驚きが足りなかったのが不思議です……。暑さのせいで判断力が鈍ってたのか、それとも限界効用逓減の法則というやつなのか……


で、後半は、百貨店とディスプレイ、広告に関する展示。過去のポスターが沢山貼ってあったり、ショーウィンドゥを映像で振り返ったりとかそんな展示でした。正直、ポスターは並べるだけじゃなくて解説付きで見たかったし、ショーウィンドゥは頑張ってパネル展示して欲しかったかなーと思う次第。いや、映像をじっと見るのが苦手なだけなんですが……。


と、なんとなく前半も後半も消化不良な感じでした。もうちょっと前半も後半も沢山見たかったかなという感じ。
もしかして、前半と後半で展覧会自体を分けて開催したほうが良かったんじゃないかしら……。


おまけ:隣の砧公園では、紫陽花がいい感じでした。美術館ばかり見てないで、時には花も眺めないと、ですねぇ……
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