上越新幹線の越後湯沢と新潟の間で、土日を中心に「現美新幹線」というのが走っているので、乗ってきました。
この新幹線、秋田新幹線に新形車両を入れたことで余ったE3系の内装を色々改造して、新幹線を現代美術の展示場にしましょうというコンセプトのものです。
外観から、「黒塗りの新幹線」と言われることが多いようですが……。
以下、各車両ごとに振り返ってみたいと思います。
11号車:松本尚(車両内装)
えっと、インテリアも作品と気付いてなかったので、写真取り忘れたですわ……。
紙コップの向こうに見えますが、黄色いデザインが中心です。で、出発した時点では全てのカーテンを閉めてあって、解説パンフレットによると「トンネルを出る瞬間に全てが消え、一面黄色い光に車内が満たされる」のを感じて欲しかったようですが……
当然のようにカーテンは開けますよね。だって、外は雪に輝く上越国境ですよ?
12号車:小牟田悠介
ガラス張りの部屋、ですね……。特に感想はありません。
ただ、これを見たのはトンネル区間だったのですが、トンネルの外に出た区間でみた方が面白かったかも?と降りてから思ったのでした。
13号車(12号車より):パラモデル
キッズスペースにパラモデルさんは合いますな。残念ながら壁面にはプラレールが貼ってませんが、代わりにキッズスペースではプラレールで遊べるようになってます(写真の左側にキッズスペースがある)。このコーナーが現美新幹線の中では一番判りやすかったかしら。
13号車(14号車より):古武家賢太郎
カフェコーナーの壁面を飾る絵画。隣のキッズスペースから続くかのように、幻想系の絵が合いますね。
14号車:石川直樹
新潟県で撮影した、人々の暮らしの写真を展示しています。それはあたかも新日本風土記のように。
ところで、トンネル区間と明かり区間では写真の印象が全く違うんですよね。明るさで写真の印象が変わるというのは新たな発見でした。
15号車:荒神明香
新幹線の揺れに併せてかすかに揺れる、モールで吊されたカラフルな物体。こういう微かな動きはなんとなく見入ってしまいますね。
16号車:ブライアン・アルフレッド
ディスプレイに新潟の田園風景を写しだしているのですが……。なんかテーマが14号車とかぶっているのもあってか、面白さがないなと……。
エクステリア:蜷川実花
ぱっと見ただけで作者が判るのだから蜷川さん凄いわ。しかし、流石に新幹線車体の大きさに引き伸ばすのは解像度的に厳しくないですか?
正直なところ、見ての感想は余り面白くなかったな、というところで……。
やはり新幹線車両という幅に制約のある空間でやってるのもあって、作品との間に充分な空間が取れない。それもあって各作品の全体を俯瞰して意図を理解することが出来ないのですよね。いっそのこと、今の壁面にレールに平行に作品に展示するのではなく、レールに垂直に3〜4つの作品を展示するような方が良いのではないかしら?
あとこれ、展示替えは予定しているのでしょうか?展示替えがないのなら、再訪することはまず無いと思うのですが……。