10日に関西をふらついたときに寄った、香雪美術館について書いておきましょう。
こちらの美術館,朝日新聞の創設者が集めた美術品を展示している施設ということで、今回の展示も、所蔵品のなからから花鳥風月に関係するものを集めたものでした。
こう書くと、何か余り大したものではないように見えますが、展示されている作品は応挙に抱一に宗達に仁清に……。やり過ぎです。絵画と工芸を合わせて50点ほどしか無かったのですが、好物だらけの展開に展示室をうろうろしてしまいました。展示品にも寄るのでしょうけど、東京だと泉屋博古館分館が似た雰囲気のように思えます。
何か美術館自体のことばかり書いていますが、そればかりというわけにも参りませんので、見た作品の感想を簡単に書いておきましょう。
- 円山応挙「菜花遊猫図」
- にゃ〜、ねこ、かわいいっ。妖艶な感じの猫がよいです。
- 徳川家光「鶏図」
- えっと……幼稚園児のお絵かきのような鶏……。このようなものを貰ってしまった小堀遠州も、扱いに困ったんじゃないかしら?
- 俵屋宗達「烏図」
- これまた可愛いカラスです。
- 円山応挙「牡丹孔雀図」
- 孔雀の尾がせり上がっていて、画面の半分が孔雀になっています。実にかっこいいです。私のイメージでは、孔雀は芦雪なんですが、応挙も悪くないなぁ、なんて。
- 橋本雅邦「月下群狐図」
- 副題「ごんぎつね」。って、嘘です。そんな阿呆を言いたくなるような作品ですが、目の鋭さは雅邦だなぁと。
- 酒井抱一「十二ヶ月図短冊帖」
- 12ヶ月が好きな抱一さんは、短冊でも12ヶ月を書いていました。という作品。今回展示で見ることが出来たのは7月以降の部分でした。
- 酒井抱一「十二ヶ月花鳥図押絵貼屏風」
- そしてこちらは12ヶ月を屏風に描いたもの。本当に抱一さんの12ヶ月屏風は色んな種類があります。4月の藤と11月の梟が、私の好みです。
と、何とも伝わりにくい感想でごめんなさい。それにしても、良い作品が本当に多かったです。図録とか販売してくれれば絶対に買ってしまうのですが、今回はそういったものがなかったのが残念です……。