私はどうも連続して何十分も切れ目無く続くものを見るのが苦手で、スポーツだとサッカーやラグビーは切れ目がないので得意でないけどアメフトは細切れなので見るのが好きだったりします。
当然ながら、お芝居は全般的に苦手でして、テレビでドラマを見るのも得意でなく……そんなわけで、歌舞伎も見たこと無いんですよね……。
その見たことのない歌舞伎の専門劇場、歌舞伎座が立て替えのために閉館になったため、歌舞伎座の中に展示されていた絵画はいったん倉庫へ。その倉庫に入れる前に、山種にやってきました、というのが今回の展覧会のようです。というか歌舞伎座の中に沢山絵画が展示されていたとは知りませんでした。ま、言ったことがないので当然ですが。
ということで歌舞伎座の名画。マッカーサーの手紙があったり、歌舞伎役者が描いた絵があったりもしましたが、通常の画家が描いたものも、明治以降の洋画や日本画が大量に展示されていました。なんとなく、一目で誰の作品か判るものが多かった気がします。結構リファレンスに使えそうなかんじです。
ま、それはともかく、気に入った作品を幾つか、あげてみたいと思います。
- 高橋由一「墨堤樫花」
- ちょっとコローのようにくすんだ感じで、中央に木があって、川面が描かれていると高橋由一だと
- 山下新太郎「立秋」
- ブリヂストン美術館でよく見かける方。ですがそんなことはどうでも良くて、この作品、和服を着たおんにゃのこが可愛いのですっ(とりみだすんじゃない,私)
- 速水御舟「花ノ傍」
- 引き続きこれも、女の子が可愛い……(自重しなさいよ、私)。後ろ向きに座っている女性の縞の着物が引き寄せられる感じです。
- 小林古径「犬(庭の一隅)」
- 犬が2匹戯れているのですが、この2匹に清楚さや気品を感じたりします。あと、周りの草木も面白いです。
- 山口蓬春「緑陰」
- 一面の緑がまぶしくて。日本画の岩絵の具は薄く塗ってもよし、厚塗りしてもきらめきがあって、どちらも良いのが素敵だなと
- 東山魁夷「秋映」
- ザ・魁夷、と言いたくなる富士山に紅葉の構図。自然を単純化して描いているように見せかけて、結構リアルに描いているなと東山魁夷は思うのです。
- 平櫛田中「六代菊五鏡獅子」
- これは絵画ではなく彫刻ですが。連獅子、じゃないな連なってないので、鏡獅子の彫刻です。彫刻だから動かないのに、動きがある表現です。
とりあえず、山下新太郎「立秋」で根限り萌えることが出来たのが、今回の最大の収穫ということで……(だから自重しなさいってば)