勤務地が川崎になってから明日が遠のいている千葉市美術館ですが、3日の日曜に久しぶりに行ってきたのでした。
今回のタイトルは「Kimono Beauty」。このタイトルだと通常であれば着物を着た美人の展覧会となるところですが、今回は美しい着物の展覧会。およーふく好きとしては見逃せないわけです。
展示は最初にボストン美術館のビゲロー・コレクションからスタート。明治の日本、近代化を追い求めて古い着物には見向きもしなかった日本からアメリカに行って守られたものは日本画や仏像だけではなく着物もあったんですね。それにしても、これもボストン美術館。どんだけ日本のものを持っているんでしょうね。
その後は、江戸から明治、大正、昭和と時代順に着物が並んでいきます。江戸時代と明治以降の着物は明確に違っていて、明治に入った途端、派手になります。西洋の化学染料などが入ってきたことで色数が増えたのが理由とか。時代が現代に近づくほど、染色と言うよりもプリントと呼びたくなる色使いになってきます。
といっても、江戸時代の着物が大人しいわけでは決してなく、こちらは細かな刺繍が良いですね。というか、好きな刺繍の柄が多くて、写真撮らせて欲しいくらい*1。
あと、着物と合わせて、当時の着物を来た女性の絵も展示されています。江戸時代は当然ですが浮世絵ですが、明治大正昭和は竹下夢二や高畠華宵の作品が弥生美術館からやってきてましたよ。すっかり好物登場に喜ぶ月猫さんでした(汗)。
少し気になったのが、高畠華宵の描く少女は読者に合わせて垢抜けているけど一般家庭の方なわけで、描かれている着物もそんなに高級なものでは無いわけですが、展示されている着物は超高級だろうなと思える模様だったりするわけで。ちょっとギャップが有る感じだなあと。
しかしこうやって感想を書くと、なおさら図録を買わなかったのが失敗だったなと。今後福岡や奈良に巡回するので、その際にでも図録を入手すべきかしら……
*1:そういうことは東博でやりましょう