銀座にあるポーラミュージアム・アネックスで、野口哲哉さんの個展をやっていたので、見てきました。
野口哲哉さんは日本の武士の鎧兜姿を立体で表現する方ですが、表現される鎧兜姿は戦さの勇ましい姿とは正反対とも言える日常(それも現代の!)を表現しているところが面白いかと。そういった点は、絵と立体の違いはありますが、山口晃さんに通じるところがあるように思えます。
会場に入ると最初にあるのが、今回のキービジュアルになっているハートを描く甲冑武士さん。
反対側から見ると、こんな感じ。目一杯、背伸びをして大きなハートを描くのです。
武士が口紅を手にハートを描くとか何が何だかですが、此処はポーラですので……。
そのほかの作品も、毎日の戦に疲れている表情で椅子に座る武士とか、
ちょっと立ったまま食事休憩といった感じだったり。
横にらみの表情が、隣の陣の動きを見張るかのような。
普段は立体が中心の野口さんですが、今回は平面の作品もあります。
って、ヨーロッパの名画の中に武士が紛れ込んでしまってますよ。
こういう、時代を行き来するような作品って、独特の浮遊感があって好きですね。
やはり、山口晃さんに通じるものがあるように思えました。