ホテルオークラで毎年やっている、「秘蔵の名品 アートコレクション展」に行ってきました。
この「秘蔵の名品 アートコレクション展」は、毎年この季節にやっているチャリティーイベントで、企業などが所蔵する作品を集めて展示して、収益は募金しようというものです。
と言いつつ、ここ数年は美術館の収蔵品も出てくるようになってますが。
ちなみに過去の展覧会での感想はこちら。
あれ?思ったほど書いてませんね……。もうちょっと行っているはずなんだけど。
今年はテーマを「動物たちの息吹」として、動物が描かれている作品を集めています。
なんとなく、夏休みになると動物を集めた美術展が開催されることが多いように思うのですが、気のせいでしょうか
いや、2011年夏にあったこの二つの展覧会が印象深いだけかも。
それはともかく、作品の感想を簡単に。
- 伊藤小坡「山羊の乳」(12)
- 題名の通りヤギの乳搾りの様子を描いた作品ですが、ヤギを少しぼかしてあるのが、神話的なイメージになってるように思えます。
- 小倉遊亀「晴日」(39)
- 木陰でベターっと寝そべる犬が、何とも可愛らしい。きっと他の犬か子どもの相手をして、疲れてしまった様子なんでしょう。
- 円山応挙(15)
- いつもながら、応挙の子犬は卑怯……。なんでそんなに、もっふもふなの……。
- 山口華楊「幻化」(44)
- 山口華楊さんのキツネ。2匹が回ってるのは、そのうち人になる練習中だからです……。
- 川端龍子「好秋図」(34)
- 龍子にしては小ぶりな作品。なんとも筋肉質なリスですが、確かにこいつらって、結構筋肉なのよね。
- 橋本関雪「暖日」 (32)
- 白猫、ペルシャ!。気高いわー。毛並みいいわー。こんな猫になりたいわー(ゑ?)
- 藤田嗣治「猫」(35)
- 藤田さんの描く猫の親子。しかも版画ですよ。版画であっても毛の細かさは健在ですね。あと、親子の安心しきった感じが背中の丸さに現れていて、なんとも良いです。
:菱田春草「黒猫」(27)。春草の黒猫というと永青文庫の樹の上からこちらを見ている子が有名ですが、この子は地面の上にいます。地面の上でも可愛いわ。ちなみに、この黒猫の飼い主は、パフォーマンスが有名なおかき屋さんだったりします。
- 竹内栖鳳「虎」(23)
- 竹内さんというと写実的なライオンとかもいるというのに、この虎はなんとも可愛らしい。虎はネコ科、猫の親戚っていうのを実感できます。
- 岸竹堂「猛虎図屏風」(19)
- かと思えば、こちらは同じ3匹の虎でも、猛々しくて獣の虎という感じ。迫力がありますわ。
此処からは、鳥を描いた作品に移ります。
- 上村松篁「樹下幽禽」(61)
- 上村家2代目の松篁さんの描く鳥、来ました。なんだろう、ちょっと浮遊感のなるキジが好みですわ。
- 福田平八郎「雉」(54)
- この方はある意味抽象画の走りの方ですので。この作品も、下の落ち葉と鳥が同じ平面になって貼り付いてるように見えます。
- 山口蓬春「洩るゝ陽」(56)
- ウグイス色の鳥が緑の芝の上に。色が良いです。
- 上村淳之「釧路湿原の春」(69)
- 上村家3代目も登場です。。子育て中のタンチョウの家族、親の首の角度が絶妙で、子供を見守っている感じが可愛いです。
この展覧会は企業のコレクションを中心に構成しているので、普段は見かけないような作品を見ることができるのも良いですね。
それにしても、かわいい猫(虎も含む)が多かったですわ……