月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

旅をつづる/名所図会の世界@蓬左文庫

2月1日の土曜日に徳川美術館に行きましたが、その際に、併設の(というか通り道にある)蓬左文庫の展示も合わせてみてきました。
この展示自体は11日で終わってますが、非実在旅行会社(をぃ)としては見逃すわけにはいかない展示でしたので、簡単に感想を書いておこうと思います。


蓬左文庫には展示室が2つあるのですが、それぞれの展示室で別々の、といっても互いに関係しあうような、展示が行われていました。


まず、広い方の展示室では、「旅をつづる」と題しての展示が行われてました。江戸時代までの紀行文や旅日記など、旅の様子を伝える作品が展示されてました。

明月記
藤原定家の日記ですけど、こういうのって一度読んでみたいです。超新星爆発のところとか……
西行物語絵巻
全国をほっつき歩いた(マテ)西行さんの道中を描いた絵巻です。鹿と紅葉は猿沢池の光景。秋草が見られるのは武蔵野。どちらも、もののあはれの世界ですね。中々良い色で残ってます。
日光街道之図
折り畳み式の道中ガイド。寺の名前や国境が丹念に書いてあって、そういうものが目印として重要だったんだなぁと。
日光山絵図
先程は日光までの道を書いたものでしたが、こちらは日光の中を描いたもの。今と日光の道路は変わってない感じですね。良く見ると、中禅寺湖も書いてあって、中禅寺湖自体が神域だということが判ります。
東海道分間絵図
こちらは東海道の道中ガイド。茶屋多しとか書いてありますね。あと、今ではかなり海から遠くなった高輪大木戸が海岸近くにあって、新鮮です。


次に狭い方の展示室は、「名所図会の世界」。名所を紹介する観光ガイドブックのようなものが紹介されています。

都名所図会
まずは京都の観光ガイド。大文字とか金閣を鳥瞰図で描かれているのが面白いです。
再撰花洛名勝図会
同じく京都ですが、清水寺がすごいですね。舞台が強調されてます。
京都絵図
京都の市街地全体を描いた地図です。1831年に描かれたものですが、御土居が明確なのが目を引きます。あと、普通の地図のように見えるのに、御土居の外の周辺部が俯瞰的なのも、一つの図面に2つの図法という意味で面白いです。
神都名勝誌
明治時代に撮影された写真ですが、なんでも神社庁参宮鉄道宮川駅を撮影したものだそうで。神社庁が観光宣伝をしているというのが面白いですね。
清須総図
最後に、名古屋らしく尾張の絵地図ですが。名古屋に集団移転したあとの清洲は本当に使われなくなってるのがよく分かります。


と、こんな感じで。やはり地図はいつの時代のものでも見ていて楽しいですわ。